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2025.06.28
アメリカ人の若者が好きな日本車は?『スティーブ的視点 Steve's POV』より
アメリカの地方都市に集まる日本の旧車、80年代90年代の車たちを興奮して眺める車ファンの人たち。
そんな様子をYouTubeチャンネル、Steve's POV(スティーブ的視点)で配信されている、テキサス在住のSteveさんの動画。
今回はその動画を参考に、アメリカの若者はどの日本車が好きなのか?のインタビューで上位3位の日本車をレビューします!
参考動画:









1位 日産スカイラインGT-R


イチバン「好き」 の声が多かったのは、スカイラインGT-Rでした。
インタビューの場所が、車好きの人が集まる場所だったので、1位は当然かもしれませんね。
特に面白かったのが、GT-Rと答えるだけでなく「R33」「R34」と世代別で応える人が多かったこと。
これは実際に展示されている車を観て、そう答えている人も多かったのかもしれません。
スカイラインGT-Rの魅力
日産スカイラインGT-Rは、日本のモータースポーツ史に名を刻んだ、日産が誇る高性能スポーツカーです。
その誕生は1969年、ツーリングカーレースを制するために開発された初代PGC10型から始まり、純粋な走りの性能を追求した歴代モデルは、常に「羊の皮を被った狼」と形容されるほどの衝撃をもって市場に登場しました。
GT-Rの最大の特徴は、スカイラインという中型セダンをベースに、専用設計の高出力エンジンや足回り、空力装備などを与え、サーキットでの勝利を目的に徹底的に鍛え上げられている点。
初代・2代目ではプリンス由来のS20型直列6気筒DOHCエンジンを搭載し、軽量な車体と相まって日本国内のレースを席巻。
3代目以降となる「第2世代GT-R」では、伝説的なRB26DETTエンジンを搭載し、電子制御4WDシステム「ATTESA E-TS」や四輪操舵「Super HICAS」など、当時最先端のテクノロジーを駆使したマシンへと進化しました。
特にBNR32型以降のGT-Rは、グループAレースにおいて無敵の強さを見せ、「Godzilla(ゴジラ)」の異名で海外でも恐れられる存在となりました。
続くBCNR33型、BNR34型でもレースでの実績を重ねつつ、量産車としての完成度も高まり、実用性と高性能を両立した希少なスポーツカーとして確固たる地位を築きました。
また、GT-Rは高いチューニング耐性も持ち合わせ、純正のままでも高性能でありながら、数多くのショップや個人によってサーキット仕様やストリート仕様へと進化させられる懐の深さも魅力です。
2002年にBNR34型を最後に「スカイラインGT-R」は生産を終え、以降は「GT-R(R35)」として独立したモデルとなりましたが、いまなおPGC10からR34に至るまでの歴代GT-Rは高い人気を誇り、コレクターズアイテムとしても、中古市場で数百万~数千万円の価値が付けられるほどです。
日産スカイラインGT-Rとは、「速さとは何か」を問い続け、日本の技術と情熱が結実した、まさに“走る伝説”といえるでしょう。
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2位 マツダRX-7


2位はマツダRX-7です。
ここでも、FCとFDを区別して熱く語る人もいて、「スキ」の熱量が高いです!
また、ロータリーエンジンへの熱い思いを語るだけでなく、エンジン音のモノマネ!まで始まります。
その様子はぜひ動画で確認してください!
RX-7の魅力
マツダRX-7は、マツダが生産したロータリーエンジン搭載のスポーツカーで、その革新的なデザインと卓越した走行性能で自動車愛好者の間で高く評価されています。
1978年に初代(SA22C型)として登場し、1991年には3代目のFD型が登場。
2002年に生産を終了するまで、RX-7はマツダの象徴的なモデルの一つとなり、累計生産台数は81万台に達しました。
RX-7の最大の特徴は、他の多くの車とは一線を画すロータリーエンジンの搭載です。
このエンジンは、少ない部品で高回転と軽量化を実現し、特にスポーツカーにおいて重要な性能を引き出す要素となっています。
3代目FD型は、シーケンシャルツインターボと呼ばれるターボチャージャーの技術を搭載し、最大出力は255馬力から280馬力まで進化。
その高回転域でのスムーズな加速感は、運転者に特別なドライビング体験を提供します。
デザイン面では、すべての世代でリトラクタブル・ヘッドライトを採用。
これにより、RX-7は独特の流麗で未来的な外観を持ち、そのスタイリッシュなフォルムは今でも多くの人々に愛されています。
また、運転性能に関しても、軽量なボディ、精密なサスペンション設定、そして優れた操縦安定性を持ち合わせており、特にスポーツ走行やサーキット走行においてその真価を発揮。
RX-7は、国内外で数多くのモータースポーツイベントに参戦し、成功を収めました。
特に耐久レースでは、ル・マン24時間レースやバサースト12時間耐久レースなどで優勝経験があり、その性能の高さが証明されています。
また、RX-7はそのスポーティな性能を持ちながらも、ドライバーへのフィードバックが直感的で、他のスポーツカーと比べても高いドライビングエクスペリエンスを提供していました。
さらに、RX-7は車両そのものの魅力だけでなく、独特の文化やアイコン的な地位を確立しました。
アメリカ市場では「プアマンズ・ポルシェ」と呼ばれるなど、手軽に楽しめるスポーツカーとして多くのファンを魅了しました。
また、後のユーノス・ロードスターやRX-8へと続く、マツダのスポーツカー作りにおける重要な礎となりました。
最後のモデルである「スピリットR」は、RX-7の最終進化形として登場し、限られた台数で販売された特別仕様車です。
これによりRX-7はその歴史に幕を閉じ、ロータリーエンジン搭載車としての伝説的な存在感を残しました。
総じて、マツダRX-7はそのユニークなエンジン技術、デザイン、そしてスポーツカーとしての純粋な性能から、自動車の世界において特別な地位を築きました。




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3位 トヨタ チェイサー


3位はトヨタ チェイサー。
この結果には、動画制作のスティーブさんも「意外!」と仰っていました。
チェイサーの魅力
トヨタ・チェイサーは、1977年から2001年までトヨタが製造・販売していた中型高級セダンで、「マークII」「クレスタ」と並ぶ“マークII三兄弟”のひとつとして位置づけられていました。
その名が意味する「追跡者(CHASER)」のとおり、常に時代のニーズを先取りし、走りと高級感を両立させた存在として、多くのユーザーに支持されてきました。
マークIIが王道のセダン、クレスタがラグジュアリー志向であったのに対し、チェイサーは一貫して“スポーティーさ”を強く意識したモデルです。
その方向性は、グレード名に表れた「GT」「ツアラー」などの呼称からも明らかで、特に1990年代以降は1JZ-GTE型ターボエンジン搭載の「ツアラーV」が、走り好きなユーザーやチューニングカーのベース車両として熱狂的な人気を集めました。
チェイサーは、ボディやシャシーは兄弟車と共通ながら、独自のフロントマスクやリアデザインを持ち、引き締まったスポーツセダンの雰囲気を演出していました。
一方で、豪華な装備や上質な内装を持つ「アバンテ」グレードなども用意されており、走りと快適性のバランスも高水準で成立していました。
中でも最後の6代目「X100系」(1996-2001年)は、シャープな丸目4灯ヘッドライトとショートオーバーハングのボディでスポーティーな印象を際立たせ、「最も走れる高級セダン」としてのキャラクターを確立しました。
ツアラーVの5速MT仕様は、純正で280PSを発揮するハイパフォーマンスモデルであり、現代でもドリフトやサーキットユースを中心に高い評価を得ています。
チェイサーはまた、全日本ツーリングカー選手権(JTCC)にも参戦し、1998年にはドライバーズタイトルを獲得するなど、モータースポーツの舞台でもそのポテンシャルを発揮しました。
2001年にその歴史に幕を閉じ、後継車はスタイルを一新した「ヴェロッサ」へと移りましたが、チェイサーの「FRスポーツセダン」という哲学は、今なお多くのファンの心に生き続けています。
チューニング文化や走り屋文化の象徴のひとつとして、中古市場でもその人気は衰えず、「走りと上質さを両立する最後のセダン」として評価されています。



まとめ
以上で上位3位までのレビューです。
あなたの好きな車は入っていましたか?
動画内ではもちろん、たくさんの他の日本車が語られていますので、チェックしてください!
この動画でとても良かったのは、「スキ」があふれているのはもちろんのこと、「キライ」のコトバが出てこない事です。
スティーブさんは動画内で、「たとえ君の趣味じゃなくても他の誰かは好きなんだ」と語ってます。
すべての車・人にリスペクトをもって作成されている動画ですので、車好きとしてとても心地よい時間でした。
日本語字幕も全く不自然ではないので、その点も安心してぜひご覧いただきたいです!
