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2025.04.30

トヨタとWaymoが自動運転タクシーで提携!完全自動運転はいつ実現するのか?

目次

【Part1】


◇なぜトヨタとWaymoの提携が世界を驚かせたのか?

  ■Waymoとは何者か?──Google発の自動運転パイオニア

 ■トヨタとの提携で何が変わる?──技術・生産力の融合による爆発力

 

◇今回開発される「自動運転タクシー」はどんなクルマ?

 ■ベースはミニバン?EV?──車種と特徴をチェック

 ■本当に「完全自動運転」?──運転席のない未来の姿

 

◇すでにアメリカではどう使われているのか?

 ■フェニックスやサンフランシスコでの稼働状況

 ■乗った人の評価は?──安全性とユーザー満足度

 2025年、自動運転技術の未来を左右するような、ビッグニュースが飛び込んできました。

それは、日本の自動車メーカー・トヨタと、

Google系の自動運転技術企業Waymo(ウェイモ)が提携し、次世代型の自動運転タクシーの開発に乗り出したという話題です。

「トヨタの安全性と信頼性」×「Waymoの世界最先端AI技術」

――この組み合わせが、本当に人の運転を必要としない完全自動運転を実現するのではないかと、世界中の注目が集まっています。

このブログでは、次のような疑問に対して、わかりやすく解説していきます:

  • どんな車が登場するのか?

  • 実際に走り出すのはいつなのか?

  • 日本でも体験できる日は来るのか?

自動運転の未来がグッと近づいた今、その動向を見逃さないために、ぜひ最後までご覧ください。


◇なぜトヨタとWaymoの提携が世界を驚かせたのか?

 

■Waymoとは何者か?──Google発の自動運転パイオニア

Waymo(ウエイモ)は、自動運転技術における世界最先端のリーダー企業であり、

Googleを親会社に持つことで莫大なリソースと技術力を背景に、

実用化段階まで踏み込んでいる数少ない企業です。

企業名は、英単語「way」と「to move(移動する)」を組み合わせた造語。

Waymoの前身は、Googleの社内プロジェクト「Google Self-Driving Car Project」に始まります。

2009年から研究を重ね、2016年に「Waymo」という独立ブランドとしてスタート。

これまでに数十億km以上の自動運転走行データを蓄積しており、

実際に米アリゾナ州フェニックスなどで商用の自動運転タクシーを運用しています。

特に注目されるのは、Waymoが開発している自動運転ソフトウェア「Waymo Driver」。

これは、ライダー(LiDAR)、レーダー、カメラ、AIによる高度な認識・判断・操作の統合システムで、

人間の介入なしで市街地を走行できる水準に達しています。

Waymoは、2020年からアリゾナ州で完全無人タクシーサービスを開始。

ドライバー席に誰もいないまま車が走り、ユーザーがスマホアプリで目的地を指定して移動できるという、

まるでSFのような世界がすでに実現しています。

Waymoはもはや「研究機関」ではなく、「すでに稼働している次世代交通インフラの一部」。

その技術が、トヨタという世界屈指の量産力を持つメーカーと組むことで、世界中が驚いたのも当然といえるでしょう。


アメリカアリゾナ州にて、実際の配車サービス体験の様子。【朝日新聞YouTubeより】


■トヨタとの提携で何が変わる?──技術・生産力の融合による爆発力

トヨタとWaymoの提携は、最先端技術と量産体制が初めて本格的に手を組んだ歴史的な一歩です。

この提携により、自動運転車が一部の都市や実験場にとどまらず、世界中での一般利用へとスピードアップする可能性が高まります。


Waymoは、自動運転ソフトウェアとセンサーの開発には長けていますが、

信頼性の高い車両の大量生産や耐久試験には課題がありました。

一方で、トヨタは長年にわたって「安全性」「耐久性」「低コスト生産」で世界トップクラスの実績があります。

トヨタがWaymoの自動運転技術を自社の車両に実装することで、

ようやく「誰もが手の届く完全自動運転車」という段階が見えてきます。


現在、Waymoはトヨタの「シエナ(Sienna)」をベースに、自動運転タクシーの開発を進めています。

ミニバンタイプのシエナは、乗降性、安全性、室内空間に優れ、自動運転タクシーとしての適性が高い。

これをトヨタが生産し、Waymoが制御すれば、「都市の足」として機能する自動運転タクシーの普及が現実になります。


トヨタの「ハードウェア力」と、Waymoの「ソフトウェア力」

この両者の強みが結びつくことで、自動運転は技術の実験から日常の現実へと移行するでしょう。

だからこそ、この提携は世界中のメディアや専門家から「自動運転の未来を決定づける一手」として大きく取り上げられたのです。


◇今回開発される「自動運転タクシー」はどんなクルマ?

 

■ベースはミニバン?EV?──車種と特徴をチェック

今回の自動運転タクシーのベース車両は、トヨタのミニバン「シエナ(Sienna)

北米市場向けに開発された大型ミニバンで、日本国内ではエスティマの後継モデルとして注目

のハイブリッドモデル

快適性と実用性、そして技術的な適応性を兼ね備えた車種として、

Waymoの自動運転システム「Waymo Driver」の搭載に最適化されています。

ミニバンという車体は、自動運転車両として多くのメリットを持っています。

まず、車高が高く、車内空間に余裕があるため、乗客が乗り降りしやすく、

またセンサー機器やコンピュータなどを効率的に搭載できます。

さらに、多人数乗車にも対応しており、商用タクシーとしての実用性も高いです。

そしてこのシエナは、2020年以降に登場した第4世代モデルで、ハイブリッド専用車両

燃費と環境性能が両立されている点も、自動運転車の都市部導入に適しています。


実際にWaymoは、シエナをベースにした自動運転車両に、

自社製のセンサータワー、LiDAR、レーダー、カメラを搭載し、

車体上部には360度感知が可能なセンサードームを装備。

車内には手動運転用のステアリングやペダルもあるものの、

将来的にはそれらを排除し、完全な「運転席のない車両」への進化も見据えています。


Waymoがトヨタの「シエナ」をベース車両に選んだのは、単なるスペックだけでなく、

技術実装・安全性・ユーザー体験のすべてをバランスよく提供できる車両だからです。

そして、この選択が、自動運転の社会実装をより現実のものへと引き寄せているのです。


■本当に「完全自動運転」?──運転席のない未来の姿

Waymoとトヨタが目指しているのは、「レベル4以上」の完全自動運転

つまり、特定条件下においては、人間の操作を一切必要としない「運転手不要」の車です。

最終的には運転席そのものが存在しない車両の登場が想定されています。

●参考資料:「動運転のレベル分けについて」国土交通省pdf


自動運転は国際的に「レベル0~5」で段階的に定義されており、

現状多くの市販車は「レベル2」(部分自動運転)です。

トヨタ×Waymoの開発車両は、「レベル4(限定条件下で完全自動運転)」の実用化を目指しており、

すでにアメリカの一部地域ではこの水準でタクシーサービスが稼働しています。

このレベルになると、車両に人間のドライバーがいなくても、

指定されたエリア内で安全に目的地まで自動で運転できます。

障害物の回避、交差点の判断、歩行者の認識など、すべてをシステムが自律的に行うため、

ドライバーのミスによる事故リスクも大幅に低減されます。


Waymoは現在、「Waymo One」というサービスをアリゾナ州などで展開しています。

ここで使用されているのが、トヨタ・シエナと同様のミニバンをベースにした自動運転車両。

ユーザーはスマホで配車し、無人の車両が迎えに来て、目的地まで安全に運んでくれます。

運転席には誰もいません

トヨタとの共同開発により、これらの車両は今後さらに洗練され、

法規制が整った国や地域から順次、完全無人の自動運転タクシーとして導入されていくでしょう。


今回の開発は、「人が運転することを前提としないクルマ」を本気で作ろうとしている点で、

これまでの自動車とは決定的に異なります。

それはもはや「乗り物」ではなく、移動を支える新しい社会インフラの一部になろうとしているのです。



◇すでにアメリカではどう使われているのか?

 

■フェニックスやサンフランシスコでの稼働状況

アメリカの一部都市では、すでにWaymoの完全自動運転タクシーが商用サービスとして稼働中です。

特にアリゾナ州フェニックスとカリフォルニア州サンフランシスコでは、

一般市民がスマホで呼び出して利用できるほど実用段階に到達しています。

米国版WAYMOホームページより:https://waymo.com/intl/jp/


Waymoが最初に完全自動運転を導入したのは、気候が安定し、

交通環境の予測が比較的容易なアリゾナ州フェニックスです。

ここではすでに数年にわたり、Waymo Oneと呼ばれる完全無人タクシーサービスが展開されており、

一般ユーザーが日常的に利用しています。

また、サンフランシスコのような交通量の多い都市部でも、

Waymoはテストと段階的なサービス提供を進めており、

2023年後半にはフル無人運行も開始しました。

これにより、混雑した都市空間でもAIによる運転が機能することが証明されつつあります。


フェニックス市内では、Waymo Oneアプリを使って、誰でも完全無人の自動運転タクシーを配車できます。

乗車後、行き先を確認し、自動でドアが閉まり、運転手のいない車が静かに動き出します。

すべてのルート案内は音声と画面で行われ、安全対策も徹底。

目的地に到着すると、自動でドアが開き、降車できるという仕組みです。


Waymoはすでに、完全自動運転車両を一般市民が日常的に使っている世界を実現しています。これは、ただの実験ではなく、明確な「社会実装」の第一歩であり、日本を含む他国でも同様の展開が期待されています。


■乗った人の評価は?──安全性とユーザー満足度

実際にWaymoの自動運転タクシーを体験したユーザーの多くは、

その安全性と快適性に高い満足感を示しています。

特に「予測可能な運転」「静かな車内」「人間よりもミスが少ない」という点が評価されており、

事故率の低さもデータで裏付けられています。


Waymoの車両は、センサーによる360度の監視と瞬時の判断処理によって、

歩行者や他車との距離を的確に取り、スムーズかつ安全な運転を実現します。

また、人間のように疲れたり、気を抜いたりしないことも、自動運転の大きな利点です。

Waymoの発表によると、何百万マイルもの走行データをもとにした事故率は、

人間のドライバーによるそれよりもはるかに低い水準にあるとのこと。

さらに、利用者のレビューを見ると、最初は緊張したが、実際に乗ってみると

「むしろ人間より安心」という声が多数寄せられています。


アメリカの口コミサイトやSNSには、初めてWaymoに乗った人の

「静かに交差点を曲がるのが印象的だった」

「スピードの出しすぎもなく、逆に安心」

「人間よりもルールをしっかり守っている」という声が見られます。

また、「子どもを乗せても安心だった」という保護者からの意見もあり、

信頼性の高さがうかがえます。


自動運転に対する不安感は根強くある一方で、実際の利用者からの評価はきわめてポジティブ。現地では、Waymoが単なる技術の象徴ではなく、「使って安心できる移動手段」として、すでに受け入れられ始めているのです。

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